喫茶店やレトロなもの、アンティークが好きなのです。
古くて懐かしさを感じるもの。
洗練されたカフェや新しい建物よりも古くて重厚感がある、歴史のあるような建物や場所も好きです。
場所でいえば神保町や銀座や日本橋の裏道、神田、上野、谷中あたりでしょうか…。
山川直人さんという漫画家さんの描く世界はそんな懐かしさとセンチメントが共存したような
雰囲気を醸し出しています。
今回は私にとってとても大事な宝物である、山川直人さんの漫画本を紹介したいと思います。
喫茶店でコーヒー飲みながら。懐かしくて暖かい山川直人さんの世界観
漫画家・山川直人さん
山川直人さんとは1962年生まれの男性の漫画家さんです。
現在はビッグコミックオリジナル増刊で写真屋カフカを連載されているようです。
お父様がカメラマンだったそうでその手伝いをされていたとウィキペディア載っていたので、
その経験から描かれたのでしょうか。
山川さんの漫画にはカメラがよく出てきます。
私が山川さんを知ったのはコーヒーをもう一杯という作品でした。
残念ながらこちらの漫画は絶版となっているので中古で購入かkindleの電子版購入でしか
読むことができなくなってしまいました…!
コミックビームに連載されていた作品ですが、私は連載ではなく単行本で知りました。
山川さんの絵に惹かれて購入したのです。
山川さんの絵はほかの漫画とは異彩を放っています。
漫画家さんというより画家に近いと思っています。
作画はスクリーントーンをあまり使わず、手描きのカケアミを全面に多用した綿密な描き込みによる版画の様な絵が非常に特徴的である。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
何気ない日常を描いた「日常漫画」

山川さんの漫画のおすすめなのは
普通の人が主人公なところ。
漫画って主人公が特殊な能力や才能を持っていたり、
主人公以外のキャラクターも異彩を放っていたり。
漫画ならではのキャラクターがメインのことが多いですよね。
でも山川さんの描く漫画の中には私たちと同じ
「普通の人生」を送る人たちが主役なのです。
なんてことない日常の中のちょっとしたこと
人生、夢と現実、生きづらさ、葛藤、恋愛、仕事、過去、家族、そして後悔…。
さまざまな思いを抱えた普通の人々が織りなす人情物語なのです。
そして傍らにはいつもコーヒーがあるのが山川ワールド。
自分に置き換えたり、友達、過去の自分だったり、これからの自分を夢見ることも出来る
そんな温かみを感じさせる漫画なのです。
そしてコーヒーを淹れて飲みたくなる。そんな素敵な漫画の世界観。
ハラハラドキドキ…はありませんが、何度も読み返したり、歳を重ねるごとに違う思いで読むことができるので、手元に置いておくのをお勧めですが…どうやら絶版…泣。
いまのところ中古本や電子書籍で購入できるようですが、紙のほうが個人的にはおすすめです。
電子書籍ならこちらのシーモアさんでほとんど読むことができるようです。
ぬいぐるみ好きに読んでほしい。でも結末は…。

この本は私の一番のお気に入り。
ナルミさん愛してる
あなたの部屋にはぬいぐるみはいるだろうか…?
ぬいぐるみに名前を付けていませんか?
私はしています…!
ぬいぐるみは大切な友達であり毎日を一緒に生きる大切な存在。
ついつい話しかけたりしてしまう…そんな方は共感すること絶対なのでぜひ読んでいただきたいお話です。
もし大切にしているぬいぐるみがいるならば、その子がさらに愛おしくなることでしょう!
一人暮らしのナルミさんとドミノと名付けられたぬいぐるみとの日常を
ぬいぐるみの視点から描いた作品です。
ナルミさんの平凡でなんてことない生活を見守るドミノ。
そして毎日の出来事をドミノに話しかけて、一緒に眠り、時には悩みを打ち明けるナルミさん。
ぬいぐるみは何も言葉を発することはできませんが、きっとこのドミノのように思ってくれているのでしょう。
でも最後は……?
ぬいぐるみでも人でも物でも、何か大切にする心って大事だなあと思わせる作品です。
若いからこその悩みと葛藤。後悔…センチメントな物語。

口笛小曲集
こちらは山川さんが同人誌に載せていたものを中心にした読み切りです。
こちらは若者の切なさがにじみ出ている気がします…。
私も若かりし頃に読んだのですが、いま読むと切なさが倍増して泣きそうになるのはなぜのでしょうか…。
もしあなたが若いならふーんとしか思わないことも、
歳を重ねたとき、この物語を読むときっと泣けてくる…そんな作品なのかもしれません。
もしあなたが若くないと思うなら、この物語は切なくときには泣けてしまう作品かもしれません。
山川直人さんのブログ
山川さんはブログをされているようで、展示会のお知らせや活動に関して
ブログなどで公開してくださっています。
4月には東京で原画展を開催予定のようです。
山川さんの世界観を垣間見ることのできる原画展…楽しみでなりません!

追記:4月に原画展にてご本人にいお会いすることができました!↓
レトロな喫茶店が好きにおすすめ
最後に、東京の喫茶店は減り続けていて、おしゃれなカフェが増えています。
でも老舗の喫茶店も頑張っています。
山川さんの世界に出てくるような喫茶店が東京にはまだまだあるのです。
いまはこんな情勢で足を運びづらくなってしまっていますが、
気を付けながら喫茶店巡りを続けたいと思います。
カフェにはない温かみとセンチメントが共存する喫茶店は本当に素敵な場所です。