映画「日日是好日」を見て茶道とピアノは似ているかもしれないと思った。世の中には「すぐわかるもの」「すぐにはわからないもの」の二種類がある。

ピアノのある暮らし

最近、プロジェクターで映画を見ることにはまっています。

映画は好きなのにここ数年はずっと映画館には行っておらず、家でもスマホでYouTube。

でも、前にブログで書きましたが仕事でとても嫌なことがあった時に「ずっとやりたかったことをやりなさい」を読み始めてワークを進めていくうちに、映画を見ようという気持ちになって、最近は生活が以前と比べて充実し始めています。

嫌な出来事があったおかげで新しい出会いが生まれ、乗り越えることができそうです。本との出会いって大切。そして嫌な上司にも感謝(笑)

そんな訳でお家で見た映画「日日是好日」。

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映画『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)公式サイト 2018年10月13日公開。
映画『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』の公式HPです。森下典子の人気エッセイ「日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-」の映画化。出演:黒木華、樹木希林、多部未華子、監督:大森立嗣。2018年10月13日公開。

私は茶道など全く知りませんがどこかピアノに対する思いと重なったので書いてみました。

もしご覧になっていない方の参考になれば幸いです。

ちなみにAmazonプライムでは無料で見ることもでき、ゲオなどのレンタルショップなら110円でレンタルできるのでよかったら見てみてくださいね。

もちろんピアノに関係なくても何かを「習う」ことや「極める」こと、人生に悩みを抱えている、とくに「女性」におすすめの映画です。


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「頭で考えないで慣れるのが大事。体が覚えていくから」映画「日日是好日」より引用

このセリフは映画の中で樹木希林さん演じる茶道の先生である武田先生が発した言葉。

私はピアノの先生に同じようなことを言われたことがあるのです。

大人と子供との違いは、子供は、体で、本能で考え、大人は知識があるので頭で考えてしまう。

ピアノを上達するには「素直さ」が大事だという。私は確かに素直ではない…泣

ついつい理屈で理解しようとして、どうしてここはこうなのかな?この練習に何の意味があるの?どうせ才能ない…とか考えてしまって練習が進んでいない…。

こんな難しい曲、出来るわけないよ…って最初からあきらめ気味になることもしばしば。

世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類がある。すぐにわからないものは、長い時間をかけて、少しずつ気づいて、わかってくる 

映画「日日是好日」より引用

UnsplashYu Katoが撮影した写真

大人の私たちは、この便利な世の中で「すぐわかるもの」に慣れすぎてしまっていると思うのです。

ピアノも同じように「すぐにわかるもの」ではない。

長い時間をかけて、少しずつ気づいて、わかってくるものなのかもしれない…。映画を見ながらそんなことを感じました。

「茶道」には厳格な決まり事、作法がある。その作法や意味は長い時間をかけて自身の感覚で感じてはじめてわかるものだという。

ピアノにもそうだと思いませんか。

ピアノなら作曲者の意図や思いがどんなふうに込められているかなんて、最初のうちは全くわからない…。まずは譜面どうりに鍵盤の音を鳴らすだけでした。今もですけどね(笑)

ここになぜこの「音」なのか、なぜこの「記号」なのか。

細かい茶道の作法を教えるのは、武田先生こと樹木希林さんのもとに訪れた20歳の若い二人の女性。主人公の典子こと黒木華さんと典子の従妹の美智子こと多部未華子さん。

茶道の細かくめんどうに感じる一つ一つの作法にどんな意味や理由があるのかと問う二人。

“お茶はまず形から、そこでできた入れ物に心を後から入れるもの”だと諭す武田先生

すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。

けれど、すぐにわからないものは、フェリーニの『道』のように、何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、「別もの」に変わっていく。

そして、わかるたびに、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片にすぎなかったとに気づく。

映画「日日是好日」より引用

UnsplashNikita Vasilevskiyが撮影した写真

この言葉も映画の中で「茶道」について語った言葉ですが、ピアノにも通じるものがある気がしませんか。

前のブログでピアノを続けることにどんな意味や価値があるのだろうか、ということを書きました。

この映画の主人公である典子は茶道をはじめて10年目の30歳のときに、大きな挫折をします。

武田先生にも「10年も続けているのだから工夫をしなさい」、そして茶道教室に新しく入った10代の若い素質ある子と自分を比べて落ち込むのです。

「理屈っぽく、不器用で機転利かない」自分には居場所がないと。

まるで自分みたい…そう思ってしまいました。

お茶を習い始めて25年。典子が得た気づきとは?

これは樹木希林さん演じる武田先生の言葉。

私、最近思うんですよ。こうして毎年、同じことができることが、幸せなんだって

映画「日日是好日」より引用

映画の中で主人公である黒木華さんが就職・恋愛・結婚・家族に悩みながらもいつもそばには「お茶」が寄り添っている。

最後には25年後の典子で終える。さてどんな世界が典子を待っているのでしょうか。

私はピアノを始めて25年後、こうなっていたいな…ってしんみりと思いました。

最後にこの映画のタイトルである「日日是好日」の意味がわかるのです。

この言葉の意味は調べれば「すぐわかるもの」かもしれません。ですが本当の意味でこの言葉を知りたいと思ったなら調べないで映画を見てほしいと思います。

映画を見て自分にとっての「日日是好日」の答えを探してみてほしいです。

この映画を見たいと思ったのはこの言葉と樹木希林さんの本がきっかけでした。

上司に腹が立ちいらだった自分の感情を抑えるために買った樹木希林さんの1冊の本。

まさかここからこんな素敵な出会いに恵まれるなんて思いませんでしたが、嫌な上司のおかげでしょうか?

もし少しでも気になったならぜひ手に取ってくださいね。

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