猫物件探しの合間に「猫と人と死」を考えさせる映画を見たので、勝手におすすめしてみます。

猫物件探し
Fabio GrandisによるPixabayからの画像

「猫」が出てくる映画をみる。

「猫物件」はいまだ目星が付く物件が見つからずですが、めげずに「ここだ!」という猫物件を探し続けています。

最近、こちらでも書きましたがプロジェクターで映画を見ることにハマっています。

Amazonプライムに入っているのですが、プロジェクターで見たい場合が高画質で視聴しないと画質が悪くなってしまう&プロジェクターで見るためにはAmazonスティックが必要になるのです。


Prime Video

とは言っても数千円なのですが・・・。高画質で見る場合はギガ数は2時間で1ギガほどかかるそう。

なのでゲオで借りて見ることにしています。

ゲオは旧作なら2週間で110円!!

なんといっても手に取って選べるという書店的な出会いが個人的に好きなのもあります。

そんなこんなでゲオで出会った【猫映画】を勝手におすすめしてみます!

新しい出会いの機会となれば幸いです。

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音楽と日常の風景が心地よい【グーグーだって猫である】小泉今日子・上野樹里・加瀬亮

人気漫画家・大島弓子の漫画エッセイ「グーグーだって猫である」を犬童一心監督が小泉今日子を主演にして映像化した作品。

漫画の方を先に読んでいたので、映画を見た感想は「可愛い猫映画というよりも重い猫映画かもしれない」でした。

舞台は吉祥寺。この映画は2008年製作なので、2022年からさかのぼること14年前の映画。

14年前の吉祥寺と若いキョンキョンが見れる。昔は吉祥寺といえばロンロンだったことを思い出す…でもそんなに古い映画という感じがしないです。

愛猫サバが亡くなって漫画が描けなくなった主人公・麻子は何もする気になれなくなっていた。

そんな時にペットショップで出会った子猫「グーグー」と出会う。

グーグーと出会って少しづづ立ち直る主人公。新連載の漫画を描けるようになって、そして新しい出会いもグーグーが運んできた。

上手く回り始めたとたんに自身が病に見舞われる。

あらすじをとても簡単にまとめてみると、泣ける猫映画の王道のようだが、とても淡々としているのでちょっと感動したいとか泣きたいとかそういう方には向かないかもしれない。

買っている猫が死んでしまう「お涙頂戴系?映画」というよりも、主人公である麻子の日常とその周りの日常を淡々と描いた作品で全体的にほのぼのしている。

と見せかけて、急にものすごく暗い心の描写が描かれる・・・。子供のころから書き始めた漫画という夢を叶え、地位も才能も認められ、天才漫画家として人生を順風満帆に生きているように見える麻子。

なのに彼女の中には黒い塊があるようだ。華やかな「今」を取り残して、自分の過去の自分へ、妄想の中へはいってしまう。

Huda NurによるPixabayからの画像

これを見たとき。とても共感してしまった。どんなに成功しているように見えても、きっと誰の心の中にもこの黒い塊は存在していていて、そっちの方へ引きずられることがあるのかもしれない。

40歳を過ぎて結婚はせず独身で一人暮らし、恋人はいない。

そして女性としての大事な臓器を失うことになる。

淡々と自分と戦う麻子。そばには多くの仲間がいた。そしてグーグーも。

「ああ。猫が飼いたい。猫と暮らしたい・・・」そう心から思いました。

主人公は40代。ともなると人生の折り返し時点。自分の老いとこれからを考える時期なのかもしれません。

これからをどう生きたいか?を見直すきっかけになった映画なのではないでしょうか。

猫による癒しももちろん感じさせるけれどキョンキョンが歌う挿入歌が井の頭公園の風景や普通の人々に溶け込んでいてとても素敵。

キョンキョンの歌声は上手くはないかもしれないけれど聞いていて落ち着く声だと思っています。

この映画の音楽を担当されたのは細野晴臣さん。

1970~80年の日本生まれた都会的な音楽「シティポップ」が今海外で人気のようですが、そのレジェンド的存在かななんて思っています。

しっとり淡々と日常を楽しむ。そんな音楽です。

最後に流れる主題歌もぜひ堪能していただければと思います。

可愛い猫と泣ける映画というよりも、猫にニマッとして、森三中にクスッと笑い、加瀬亮にチクッと痛む・・・そんな映画でした。

ちなみに宮沢りえ主演のドラマ版もあるようですね。こっちも見てみたいなあと思います。

言葉が響く【世界から猫が消えたなら】佐藤健・宮崎あおい

映画プロデューサーである川村元気さんのベストセラー小説を映画化。

佐藤健くん&宮崎あおいさん共演。

こっちの映画も「猫と死」が絡んだ映画。

どうしても動物が出てくる映画は命を題材にしたストーリーが多い。

こちらも佐藤健くん演じる主人公が脳腫瘍を患い、平和な日常から一変して急に死と直面することになる。

だがひとつだけ命を延ばす方法がある。

それは「世界から大切なものをひとつ消すこと」。

これは、映画だから平常心で見ているけれど、急に死と直面するという事は、いつ自分の身に起こるかわからないことだと、それを伝えているのではないだろうか。

「何かを得るためには、何かを失わないといけない」

映画「世界から猫が消えたなら」より引用

John MoelholtによるPixabayからの画像

これも断捨離などで近い言葉がある「何かを捨てないと新しいものが入ってこない、」、

だけど、命はモノではない・・・。その命と引き換えに「モノ」を消したら私たちの生活がどう変わっていくのかがわかる映画だとおもう。

命と比べたら必要ないモノ。だけどそのモノを消すことで、そのモノに関わった記憶もなにもかもなくなってしまう。

好きなモノがきっかけで出会った人、自分の好きに気づくことができたことはないだろうか?

音楽だったり、映画だったり、絵だったり、本や漫画・・・これらは生きるためには必要とされないモノなのかもしれない。

「もし世界から猫がきえたなら、この世界はどう変わるのだろうか

「 世界から僕が消えたなら、いったい誰が悲しんでくれるのだろうか」 

映画「世界から猫が消えたなら」より引用

GormaKumaによるPixabayからの画像

主人公にとって大切なモノたちが消され、友人や元恋人との関係や思い出までもが課されていく。猫はものではないけど、人間が生きていくためには必要のないものだと最後には猫を消されてしまうことになる。

「ほとんどの大切なことは、失われた後に気づくものよ」

映画「世界から猫が消えたなら」より引用

Ulrike MaiによるPixabayからの画像

主人公のお母さんが言った言葉。

これも「本当に大切なものは目に見えない」そんな星の王子様の言葉を思いだす。

そしてこの映画を見たとき「私が死んだとき誰か悲しんでくれるだろうか・・・」と思うのではないだろうか。

願わくば死んで喜ばれるような人間で終わりたくない・・・そんなことを思いました。

樹木希林さんの著書に「死ぬ時くらい好きにさせてよ」という本があるけれど、死んだときくらい自由でいたいもの。

ファンタジー要素が多いので、ちょっと俯瞰してみることができたので、主人公に感情移入するというよりも、自分に置き換えたら…?という見方でみてみるといいのかもしれない。

猫は2匹出てくるけれど、たまたま主人公が飼っていたのが猫だった・・・みたいな感じです。

だけどあの小さな生き物のためになら何だってできる気がしてしまう猫のチカラは何物にもかえがたい・・・。

これもまた、「グーグーだって猫である」と同じく「猫と暮らしたい」そう思う映画でした。

もう二度と戻らない日々を、当たり前で当たり前ではない日常に、そっと猫が寄り添う・・・そんな映画2本でした。

良かったらゲオで110円で2週間借りてくださいね!

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